『やなコトを、どーにかこーにか。』の感想
これでもか!と日常に潜む嫌なことを、年齢別に書いています。
k.m.p.さんの本は中学生の頃から好きでした。
この本も何歳の頃か覚えていませんが、読んだことがあります。
ややフェミニストというか、フリーの仕事を女性としてこなす厳しさを経験しているためか、女性という要因からくる偏見や差別に敏感な方々(k.m.p.さんは女性の二人組ユニット)だと感じます。
それを除けば「あるある!」という共感と、文章とイラストからの疑似体験で心にグサッときて泣きたくなるエピソードが詰まってます。
今回は「やなこと」が中心に書かれていて、「やなことを乗り越えていく姿」はほぼ描かれていません。
この2つはセットにされがちですが、今作は誰もが感じたことのある「やなこと」だけにスポットを当てています。
親から理不尽な説教をされた時の子供ながらの悔しさと悲しみ、自分の体型に悩んで憂鬱だった思春期になりたての頃、共感しているふりをされるのが一番嫌な大人だからこその迷い…。
そんな嫌な経験ばかり書いてるのを読んでどうするの?と思うかもしれません。
でもその嫌なことを乗り越えて、今「どーにかこーにか」ここに立っている自分に気づかせてくれます。
この本が与えてくれるのは、自分がおしまいだと思わない限りおしまいではない、そんなストレートで心強いメッセージです。
新装版 やなコトを、どーにかこーにか。 (k.m.p.のまたまたシリーズ)
- 作者: k.m.p.,なかがわみどり,ムラマツエリコ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2013/09/27
- メディア: 単行本
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